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「すみませんねカブさん、わざわざナックルの店まで」 「構わないよ。電車に乗れば直ぐだし、そろそろゆっくり君と話をしたかったしね」 「現場の方ほとんど任せちゃって申し訳なかったです。…ゴーストポケモン大丈夫でした?ヤツら結構塔にたむろしてたから、騒いだでしょう」 「元々の管轄はこちらなのだから妥当なところだ。ゴーストポケモン君たちは、オニオン君にお願いして説得してもらった。とりあえず塔の主はしばらく留守にするからみんなお家に帰りなさい、とね。…今後の事を言うのは、もう少し時間を置いてからの方がいいだろうと」 「オレもそう思います。あいつ等アリアンテに懐いてたからなあ」 大通りから2本ほど外れた路地にある昔から贔屓にしているカフェで、メニューを見ることもなくスコーンセットを二人分注文する。久しぶりだねリーダー、最近どう、なんてなじみの店員の愛想につい口籠ってしまい、もしかしてスランプ?クリーム大目にしようか?と怪しむ表情に慌てて違う違うと両手を振る。紅茶店や宝物庫に並ぶ自分のお気に入りの場所に久々にありつけて、気が緩んでしまったらしい。 少し前までてんやわんやだったのが頭の中に生々しく残っていて、真面目に経緯を聞かれていたら…相当前の時系列から話さないといけないだろうな。いやいや、ずっと現場に立ってくれていたカブさんがようやく落ち着いたから、今日くらいはお茶でもしようとここに来たんだった。 どちらかというと事務処理やナックルシティ内でカタが付いたオレと違って、カブさんは街の修繕から見張り塔の処理から負傷したトレーナーのケア、外部への説明、しばらく散々な働きっぷりだったろう。同じシチュエーションになったら勿論自分もジムリーダーとして責務に励むだろうが…それにしても向かい席に座る姿はすっかり落ち着いた元のテンション、素直に尊敬する。 「それよりも、そこの住民達をキバナ君が一手に負担しているだろう?僕の方はある程度手が空くようになってきたから、世話も人手も不足があればこちらに回してくれとも言うつもりだったんだ。アリアンテ君は今、君の家に?」 「そうですね、一旦うちに引き取ってます。ポケセンの無料宿泊所は空いてたんですが、アリアンテもドラメシヤ達にとっても不慣れな施設に預けるのはオレとしても不安だったんで。数も数ですし。せめて知ってる人間がついてやれればと思って」 「そうだね…ポケモンセンターはおろか、何処のタウンも頼らずににずっと生きてきたのだからね」 話の合間に焼き立てのスコーンが届けられ、食事にゆっくり時間を取れるのも久々だな、とこれまた最近やれていなかったSNS用の写真を撮る。画像の確認がてらちゃっかり多めにクリームが添えられているのに気が付いて、これは乗せなくていいか、とそのままスマホロトムを遊ばせる。めずらしい!と笑いながらポーズをとる気もないオレとカブさんを被写体にシャッターを切るロトム。オフショットもいい写真だったら投稿することはあるが、今回は無理だろうな。 ざくりと大きめにちぎったスコーンを咀嚼し、変わらぬお気に入りの味を実感する。疲れ気味の体に甘いものが入って幾分か回復し、ついでに今日の夕飯もここでゲットしようと追加の注文をする。これは中々いいな、と呟くカブさんの口にも合ったらしいから、そのまま夜もご馳走してしまおう。 「サンドイッチ?ぼくの分までいいのかい」 「アリアンテ、これなら安心して食えるんですよ。…良ければこの後、うちに来てやってくれませんか。気軽に外に出るのはまだ難しいから、カブさんの顔見たら安心するでしょう」 「んん…わかった。ぼくも久しぶりに様子を見たいと思っていたし、お邪魔させてもらおう。にしても君の言った通り美味しいね、ここは。テイクアウトも期待できそうだ」 「うまいですよ。繁忙期はうちのジム丸ごともっぱらデリバリーピザかここです」 残ったクリームをつまみ食いしているロトムから軽い音がして、開きっぱなしになっていたSNSからのトピックスを受信する。ドラゴンポケだいすきクラブのドラパルト目撃スレッドはそのまま見張り塔跡地の速報になり替わり、一時の賑わいに比べれば大分落ち着いたものの、崩れた有様の写真が今なお投稿されている。ワイルドエリアの中でもメジャーなスポットの変わり果てた姿は、そこで起きた事件の詳細を知るものは少ない代わりに、多くのトレーナー達にショックを与えているようだ。 しばらく二人して新着投稿を眺める。何故だか昼間でも塔から離れたがらないボクレーとヤバチャが、今日はどこのヒビ割れに隠れているかな?なんてすっかりマスコット代わりにされている。相変わらずあのエリアは陸路のトレーナーが大半だから、上空から撮った写真は一つもない。アリアンテ達の過ごしていた部屋はオレとナックルジム、エンジンジムの面々以外には知られぬままだ。 「カブさん。…見張り塔は、」 「とりあえず目立った落下物は片付いたのと、周囲の野生ポケモン君たちもだいぶ落ち着いてきたからエリア入域規制はなくすつもりだ。塔は1階も含めて完全に立ち入り禁止。この間キュウコンに安全確認がてら地上から上まで走って登ってもらったんだけどね、ぼくはおろか、小柄なジムトレーナーの同行も許そうとしなかった。見かけはこれ以上の倒壊はないだろうが、…もうあそこを住処にするのは、ゴーストタイプか小さいポケモン君以外には難しいだろう。もちろん後日キバナ君達遺跡チームに調査依頼は出す。が、素人目の僕たちにも修理が不可能なことくらいは分かる」 「…ですね。ナックルでもあの石材使った時代のブツはほぼ補強対象になってます。見張り塔はメンテなんか一度も入ってないだろうから、危険すぎる」 いくら今までその姿を守ってきた堅牢な建物とはいえ、屋根となる塔屋部分の衝撃破断、火災による石壁の耐久劣化。自分の頭の中もカブさんと同じような結論を出している。大いなるポケモンの力の前には、人は無力。この世界の住民ならだれでも知っている。だがそれを命じたのは紛れもない人間であるのが、今回の悩みのタネであるのは間違いない。 アリアンテは追いかけられている事態について行けず、ブレイブバードの技を見ても体が動かなかったと言っていた。ドラパルトが咄嗟の判断で降ろしかけた彼女を咥えて回避したのだという。その判断が少しでも遅れていたら、…考えたくない。ポケモンと共にその絆でもってバトルを志すべきトレーナーが、いたずらに友の力を使って破壊行為をする。それも、無抵抗の人間を巻き込んで。オレの大切な、 「キバナ君」 は、と意識が呼び戻される。とうに食べ終わった白い皿に視界の焦点が合い、暗くなりかけたナックルの街並みに遅れて気付く。視線を上げれば、カブさんがバトルの時のような真剣な視線をこちらに向けている。諫めるような表情に、自分の顔も同じように硬くなっていたのを自覚する。一連の事件は普段の救助活動とそう変わらない内容だったのに、比較的オンオフハッキリと周りにも称されるキバナの中身は、近ごろジムリーダーと個人の間で慌ただしく揺れている。身近な人間が危険な目に合えばそんなこともあるだろ、と自分の中で言い訳したいが、それだけじゃないだろ、とこれまた脳内でツッコミが入る。 「塔まわりのこれからは、ジムリーダーとリーグ全体で話し合うと決めたろう。件のトレーナーの処遇についても。アリアンテ君たちに大きな怪我がなかったから言えることだが…冷静にね」 まったくもって気持ちは分かるが、と最後の一口を乱暴に飲み込んで、盛大にため息をつくカブさん。両腕を上げて思い切り伸びをしたと思いきや連れてきていたエンニュートをに抱き上げ、しつこくシャッターチャンスを狙っているスマホロトムのレンズに押し付けた。いきなり足元の護衛から身代わりにされて戸惑い顔のエンニュートも、添え物のベリーの駄賃を貰ってしっかりモデル業を主人の代わりに努めることに決めたようだ。カメラから無事に逃れ、表には滅多に出さないだろう疲れ目で彼女はどう、元気にしてるの、と軽い口ぶりで聞いてくるのは、オレを落ち着かせる意味もあるだろう。 「客室は狭い所での一人きりが慣れてない所為かダメでしたが、リビングとかの大間ならドラメシヤ達も出してやれるし、ある程度落ち着いて過ごせるようにはなりましたね。街での暮らしに慣れるのはまだまだですが。まあそこは本人も頑張ろうとしてるし、あまり心配していないです」 「君の家は広いし、いいだろうな。しばらくは様子見で、その後は遭難者たちと同じような自立支援といった形になるのかな?元の家に帰れないのは可哀想なことだが」 「そうですね。単身用の借り家を探してはいますが…一人暮らしには慣れているとは言え環境が違いすぎますから。本人が本当に望むまでは、うちに置いておきたい」 「妥当だとは思うが、キバナ君も無理はしないように。環境が変わるのは君と君のポケモンも同じだから。難しいようなら遠慮なくこちらを頼るようにね」 「…ありがとうございます」 何となく釈然としない返答をしてしまい、強引に会計を済ませてごまかす。すっかり暗くなったテラス席を出て帰路につく。家にいるアリアンテに今から帰ると伝えたいが、残念ながら彼女は未だ通信手段を持っていない。専用スマホを早く作らなければいけないな、と頭の中のタスク帳に追記する。世話好きのオレのロトムがきっと色々教えるだろうし、人間側が機器に疎くてもスマホロトムをお喋り起動型にしてしまえば何とかなるだろう。当の本人はといえば新しいモデルを気に入ったようで、ナックルの街に背景が変わってもまだまだ撮影は終わらない。 景観規制で暖色のガス灯だけが道しるべとなる夜のナックルシティでは、私服のジムリーダーに気づく人間はほとんどいない。二人ともたいしたファンサービスをする気力もないので、お喋りもほどほどに帰り道を急ぐ。 少し前までダンデの大写しだったバトルタワーの街灯広告が、見慣れた二色のリーグロゴに変わっている。もうしばらくすれば、またジムチャレンジの季節がやってくる。それまでに不埒なトレーナーの事は決着をつけて心機一転、新たなチャレンジャー達を最後の関門として迎え撃つ準備をしなければ。強さを追い求めるが故に、間違った道に進ませることのないように。 *** ただいまー、とわざと間伸びした大きめの声で、明かりのついた家に帰宅を告げる。既に今日はバトルなしと放してあった自分の手持ちたちからの返事は返ってきたが、アリアンテからの応答はなかった。ポケモン達にじゃれつかれてるか、はたまた本に熱中しているか。お腹がすいているだろうから早く土産を渡そうとリビングの扉をあけても、まだその姿は見えない。 「おじゃまします。アリアンテ君、いない?」 「いつもはこの部屋で過ごしてるんすけどね…珍しいな」 テーブル下に置かれた大籠に詰まったドラメシヤ達は既に夢の世界に入っているようで、すぐ隣でヌメルゴンが丸まっている。いつもオレが帰ると真っ先に構ってくるヌメルゴンは、最近こうして動くことなくつぶらな瞳をこちらに向けるだけ。ほんの少しの淋しさは感じるが、その快活な性格で小さい同居人の姉代わりをしているのを知っているので何も言えない。 カブさんを暖炉前のソファに勧め、キッチンやその他の部屋を軽く探す。リビング以外だと彼女が早めに興味を示した書庫かと思ったが、物色した形跡はあるもののそこにも影も形もなし。廊下をのんびり散歩中のコータスにアリアンテ出かけてる?と尋ねても、ぷしゅうと蒸気を上げてキバナがもと来た方に歩いていくばかり。 仕方なく一緒にリビングに戻ってくると、カブさんは未だ立ったままで暖炉の火に当たっていた。こちらに気付くと口に人差し指を立てて、もう片方の手で小さく手招きをする。人よりも大きい自分の体に合わせて買った長ソファに近づけば、アリアンテとドラパルトが身を寄せ合っているのが見えた。部屋の入り口からはソファの背面しか見えなかっただけで、探し人は最初からそこにいたらしい。 読書中に寝落ちたらしいアリアンテは鳩尾あたりにドラパルトの角張った頭がはまり、腰から下を半透明の竜尾に巻きつかれている。快適なのかそうでないのか大いに疑問だがとにかく、客人の来訪にも目を覚ます事なく静かに眠り落ちている。この家に招き入れたばかりの時は緊張と遠慮で少しも眠られず、そのうちに疲れて隅で細々と丸くなるという生活をしばらくさせてしまったので、それに比べれば幾分か進歩したと言ってもいいだろう。自由に、思うままに振る舞っていいのだということを彼女等に分からせるのは思ったより大変で、キバナとキバナのポケモン達との交流と時間が解決したようなものだった。 サイドテーブルの際に置かれた飲みかけの紅茶を安全な場所に置き直し、起こしちゃ悪いから僕はこのまま帰るね、と音のない声と仕草で伝えてくるカブさん。紅茶の一杯くらい出そうかと思っていたが、どのみち寝ている住民達を起こさないように自分も向こうも気が休まらないだろうと思い直して、玄関まで送ることにした。 小分けにしたサンドイッチを受け取ってそのまま外に出ようとする後ろ姿を、ふと呼び止める。白い息を吐きながらこちらを振り返った姿に、さて自分は何を言おうと思ったか。ああそうだ、カブさんに、前々から一貫してこちらを気にかけてくれるこの人に、少しだけ本心を弁解したくなったんだ。 「すみません、さっき少しだけオレ、嘘つきました。アリアンテを心配するふりをして家によこしたのは…オレの希望でもあるんです。もちろん彼女の自立は精一杯援助するつもりです。今度のジムチャレンジシーズンまでにはある程度一人で暮らせるようにならないと、アリアンテにもみんなにも迷惑掛っちまう」 「…そうか。君の判断は常に、他人への思いやりに満ちているとぼくは思うよ。内心はどうあれ、謝る必要はないんじゃないかな」 どこか得心がいったような小さい笑みを浮かべたカブさんの言葉に、露骨に安心してしまう。頼るものがないアリアンテを友人のよしみでナックルへ誘うのは簡単で、職務乱用とか言われても仕方がないんだろうな、と心のどこかで恐れていた。それでも、いつでもヘルプを出していいからと言われて、ありがたくもできれば自分のところに、と考えてしまう心は誤魔化せなかった。 今度こそ帰路についた姿に礼を言ってしばらく見守り、名残惜しく扉を閉める。再びリビングまで足早に戻れば、フライゴンとジュラルドンがソファ前に陣取ってしげしげと一人と一匹の寝姿を観察していた。あくび交じりのコータスも合流して、さらに室内は心地良い温度になっている。 実は結構寝相が悪いと判明したドラパルトは最早アリアンテの体を突き抜けて、首から先をソファの背もたれにめり込ませて寝息を響かせている。ゴーストタイプだからまあいいとして、オレの手持ち達みたいな堅い皮膚を持ったドラゴンだったら人間側は体がいくつあっても足りないな、と眠気を誘われた疲れ頭で考える。 ジュラルドンがしきりにこちらに視線をよこしてくるので何かと思えば、アリアンテの抱えている本が落ちそうになっていた。以前自分が渡した現代ガラルの料理本を彼女はそれは大事そうに持ち歩いて、繰り返し読んでいる姿は何度も見ている。現代語で書かれた文章がまだ難しいのか、それ以外の理由か。 力の抜けた指から慎重にそれを抜き取ってサイドテーブルによける。ふと、小口から斜めに飛び出した栞が目に入った。やけに古めかしい毛羽立った紐付きの紙片が何故だか気になって、アリアンテの飲み残しだろう冷えた紅茶を拝借しながら暖炉の明るい炎の前にかざす。なんか見覚えがあるような、ないような。ソファ脇の地べたに座り込んで、膝に首を乗っけてきたフライゴンと一緒にしばらく観察する。ぼんやりまとまらない頭のままで眺めていれば、おもむろにフライゴンが鎌首もたげて雄たけびのような仕草をした。それはバトルで強敵とまみえた時のいつもの癖で、最も見られるのはダンデの先陣の… 「ギルガルド、か」 言われてみれば長年の劣化で黄ばんでいるが、特徴的な紫の渦巻き模様が見て取れる。よく覚えてたなぁと相棒の背中をゆっくり撫でれば、遅れて眠気がやって来たのかダルそうに尻尾を一振りしてそれきり動かなくなってしまった。ジュラルドンも旨い石にでもありつけてるのか、規則的に顎を開け閉めしながら舟を漕いでいる。コータスは変わらない姿勢のまま横向きに転がって、背中をふかしながらとっくに沈黙している。もれなく自分も身動き取れなくなってしまったが構いやしない。オフシーズンの休日の特権だ、今日はこのままみんなで眠ってしまおう。栞を本の頁に戻し、役得とばかりにすぐそばのアリアンテの寝顔を眺める。こんなに近い距離で彼女を見るのは、そういえば初めてかもしれない。 唇に入りそうな前髪を掬い、耳元に寄せる。何かを掴む形をしたままの手のひらに何とはなしに触れてみると、弱々しく指を握られた。一瞬起こしたかと驚いたが瞼は閉じられたまま、ささやかな寝息に変化はない。 アリアンテは結局、エンジンシティの病院で勧められた以上の休養期間を要した。?き出しの人間の悪意とポケモンの怒りに真っ向から晒されて外面よりも内面の憔悴が激しく、それでいて見知らぬ場所での寝泊まりを強いられる毎日。仕方がなかったとはいえ、未だ彼女の中にダメージが巣食っているのは想像に難くない。それでも訪ねる人があればできるだけ平常を装い、笑顔さえ見せようとする。一時見せた涙もその時だけだ。気丈に、それさえ悟らせないように振舞うのはある意味美徳だとは思うが、複雑な思いもある。 塔にとっては自分は居候でしょうから、と保護した書籍や家財の全てをナックルシティに寄贈という形で手放したアリアンテに、何が残るのか。今あるのは先生代わりのギルガルドの形見だろう栞と、それが刺さったキバナの贈った本、端部が僅かに焦げたドラメシヤ達の寝静まる大籠に、ひびの入った小さなランプだけ。 ただの反射だとしても、ひ弱なものだとしても、こちらに縋るような仕草はたまらない。眠りの刺激にならない程度に微細な力をこめる。…アリアンテが頼りにしたいのは、栞?それとも本?と意地悪な質問をしたくなる。 相棒の体温に誘われて本格的に霞がかってきた視界にいい加減抗うことを諦める。せめてここにいる皆がいい夢を見れるように願いながら、指先のほのかな熱を感じながら、暖かな暗闇に意識を落とした。 ← ▼menu → |